2018年のモデル就業規則の改訂で副業OKとなった企業が増えています。またコロナ禍で収入が減り、副業で収入をアップさせたい方もいるのではないでしょうか?
さまざまな副業があるなかで、安易に副業を選んでしまうと長続きしない場合があります。
この記事では、初心者でも続けられる安全な副業10選と、副業を始める際の注意点について解説します。
この記事を参考に、ぜひ初めての副業にチャレンジしてみてください。
安全で「スキルが不要」な始めやすい副業5選
スキル不要な副業の特徴は、スマホで誰でも登録でき、すぐに始められることです。それぞれメリットやデメリット、月にどれくらい稼げるのか解説します。
ポイ活
- メリット:スマホで簡単にポイント獲得できる
- デメリット:大量ポイント獲得案件は、一度しか使えない
- 月収の目安:5,000〜10,000円
ポイ活とは、お店や通販サイトのポイントを貯めてお得に使うことです。クレジットカード決済で獲得したポイント以外にも、特定のサービスの登録や証券会社への口座開設でもポイントが獲得できます。
ポイ活が人気の理由は、スマホで簡単にポイントを獲得でき、時間もかからないからです。ポイ活には、多くのポイントがもらえる「がっつり案件」と少しずつポイントを貯める「コツコツ案件」があります。
がっつり案件の特徴は、一度に大量のポイントを獲得でき、クレジットカード発行や証券会社の口座開設、資料請求が主です。ただし、一度しか使えないのがデメリットになります。
コツコツ案件の特徴は、広告や移動などでポイントを獲得できます。現金化するには、ある程度まとまったポイントが必要になります。
ポイ活の稼ぎは、月平均で5,000〜10,000円といわれており、ちょっとしたお小遣い稼ぎしたい方におすすめです。
アンケートモニター
- メリット:マイルやギフト券に交換可能
- デメリット:稼ぎが少ない
- 月収の目安:2,000〜3,000円
アンケートモニターを募集しているサイトに登録して、アンケートや調査に参加することで謝礼を受け取る仕事です。
アンケートモニターには、さまざまな種類があります。
- Webアンケート
- 覆面調査
- グループインタビュー
- 個別インタビュー
- 郵送アンケート
- 商品モニター
アンケートに回答すると、アンケートモニターサイトのポイントが獲得でき、貯まったポイントは現金やギフト券、マイルなどに交換可能です。
稼ぎは、月に数千円にしかならない方がほとんどですが、20,000〜30,000円稼ぐ人もいます。
データ入力
- メリット:ExcelやWordを使うため、スキルアップできる
- デメリット:長時間作業になると、ミスが増える
- 月収の目安:7,200〜30,000円
データ入力は、企業から渡されたデータをパソコンに向かって打ち込む作業です。働いた分だけ稼げるため収入がコントロールしやすく、未経験でもキーボードが打てる程度であれば、誰でもできるため人気があります。
データ入力のメリットはExcelやWordを使うため、スキルが身につくことです。スキルアップすると、作業効率が上がり、短時間で多くの作業をこなすことができます。一方、単純作業で飽きやすく、長時間作業になるとミスが増えるのがデメリットです。ミスを防ぐために、こまめに休憩をとりながら作業に取り組むといいでしょう。
データ入力は、クラウドソーシングサイトや求人でよく募集されています。稼ぎは、作業量や案件によって変化します。データ入力の相場は、文字単価が0.1円です。社会人の平均タイピング速度は1分間で60文字といわれています。
休日で2時間データ入力すると720円となり、10日続けると月に7,200円の稼ぎです。データ入力に慣れており稼ぐ方は、月に3万円の収入を得ています。
治験
- メリット:高額な収入が得られる
- デメリット:副作用が起こる場合がある
- 月収の目安:7,000〜30,000円
治験は、薬の効果や安全性、治療法などを確認するために行われます。一回あたりの相場は、入院の治験では15,000〜30,000円、通院では7,000〜10,000円です。報酬は現金手渡しか振り込みで支払われます。
治験にはさまざまな種類があります。
- 毎日通院が必要な治験
- 一週間に一回の通院で良い治験
- 一日数時間で終わる治験
- 在宅でできる治験
- 入院が必要な治験
治験のメリットは、自分の健康に大きなプラスになることです。入院の治験の場合、規則正しい生活ができ、一日三食の食事もついてきます。治験モニターに選ばれるためには、通常の健康診断より詳しい検査する必要があります。そこで異常が発見されると治験できませんが、病気の早期発見にもつながります。
高収入な治験のデメリットは、制約が多いことです。薬の効果を見るために、寝る時間やスマホを見る時間も制限されたり、日記や記録をつける必要もあります。
薬の効果を見るために来院する頻度が多くなることもデメリットです。治験を受けるときは、担当医師の方に質問しましょう。
治験をした後は半年間空ける必要があり、副業で安定した稼ぎにはなりにくいです。
高額な収入が得られる治験ですが、副作用が起こるリスクや、生活の制限などのデメリットもあります。
安全性が一定担保された上で治験は実施されていますが、まれに予測できない副作用が発生する可能性もあります。
また、薬の有用性を判断するために、例えば寝る時間やスマートフォンを見る時間など、日常生活を制限される場合もあります。
案件によっては、診察や検査の回数が多くなるケースや、入院が必要となるケースもあります。
また、次の治験をするまでに休薬期間として平均4ヶ月(案件によって前後)は時間をおく必要があり、安定した稼ぎにはなりにくいです。
宅配デリバリー
- メリット:天候や時間帯によって報酬がアップする
- デメリット:事故の可能性がある
- 月収の目安:平均時給1,600〜1,800円
宅配デリバリーは、フードデリバリーと呼ばれることもある仕事です。人気の理由は、当日の自分の都合で稼働するか決められるからです。
宅配デリバリーのメリットは、運動もできて痩せられるのはもちろん、天候や配達する時間帯によって、報酬がアップすることです。
宅配デリバリーサービス「出前館」では、雨の日に配達すると報酬がアップするほか、昼や夜の時間帯でも報酬がアップする「ブースト機能」があります。
おいしいデリバリーが行った調査によると、宅配デリバリーの平均日給13,000〜15,000円となっており、平均時給は1,600〜1,800円でした。
宅配デリバリーのデメリットは、事故の可能性があることです。宅配デリバリーは、自転車や原付を使い、料理を運んでいます。天候が悪いと視界が悪くなり、スリップ事故を起こす可能性があります。ケガをした場合、本業に影響が出て副業がバレる可能性があるため、注意が必要な副業です。
安全だけど「スキルが必要」な始めやすい副業5選
スキルが必要な副業の場合、スキルを身につけるまでは稼げる金額が少ないです。ただし、スキルを身につけることで大きく稼げる可能性があります。
ここでは、各副業のメリット・デメリットや月収の目安に加えて大きく稼ぐにはどんなスキルが必要かも含めて解説します。
Webライター
- メリット:在宅でできる
- デメリット:初めは稼ぎが少ない
- 月収の目安:250,000円
- 必要なスキル:SEOライティングや、セールスライティング
WebライターはWebサイト上の文章を書く人全般を指します。
ブログを書く以外にも企業向けのコラム記事の執筆や、ECサイトに掲載する商品説明、集客用の記事など仕事内容が幅広いです。
Webライターは文章を書くことができれば誰でもなれるため、低リスクな副業として人気があります。在宅で作業でき、パソコンを持っているといつでもできるのもメリットです。
Webライターの年収は300万円が一般的で、人気Webライターになると年収1,000万円以上稼ぐ方もいます。
しかし、最初のうちは稼ぎが少ないのがデメリットです。SEOライティングやセールスライティングを身につけることで、報酬がアップします。
クラウドソーシング
- メリット:多種多様な仕事内容
- デメリット:言葉のすれ違いでトラブルになる場合がある
- 月収の目安:1,000〜300,000円
- 必要なスキル:ライティング・プログラミング・動画編集など
クラウドソーシングとは、インターネット上で不特定多数に業務を発注する方法をいいます。日本ではクラウドワークスやランサーズが有名です。
クラウドソーシングには、多種多様な仕事があります。例えば、ライティングや動画編集、バナー作成、データ入力、プログラミング、イラスト作成など多くの仕事が掲載されています。
やりとりもオンライン上で完結するため、副業を始める人も年々増えています。自分が本業で行っている業務があれば、すぐに応募でき、受注できるでしょう。
デメリットは、コミュニケーションが難しいことです。クラウドソーシングはチャットツールを使い、やりとりします。言葉でのやりとりでは、言葉のニュアンスや感情がわかりづらいことから、トラブルになる場合もあります。
稼ぎは、仕事によって変わります。プログラミングの場合、コーディング作業は1件1万円ですが、システム構築だと1件30万円にもなります。また、ライティングでは400文字のレビュー投稿だと、報酬は数百円程度です。しかし、企業向けの記事を書くと報酬5,000円、専門記事になると、1万円を超える案件もあり、収入に違いが生まれます。
クラウドソーシングの仕事の中には、継続的に案件がもらえるものもあります。継続案件をもらえると、安定した収益に繋がります。
動画編集
- メリット:パソコン1台で作業できること
- デメリット:初期投資が高い
- 月収の目安:5,000〜50,000円
- 必要なスキル:周りを指揮するマネジメント能力
動画編集は、撮影した映像をつなぎ合わせ、1つの動画にする仕事です。動画の需要は年々高まっており、動画を使った広告も増えています。
報酬は1件5,000〜50,000円となっており、動画編集以外にも企画の作成など派生した仕事があります。クラウドソーシングで仕事を受注できるため、副業として人気です。
メリットはパソコン一台でどこでも作業できることです。デメリットは、初期投資がかかることです。スペックが低いパソコンを使うと、動きが悪く、編集効率が悪くなります。費用としては、100,000〜200,000円くらいのパソコンが必要です。また、編集ソフトの代金もかかるため、初期投資が高くなります。
報酬アップの方法として、動画編集ディレクターになる方法があります。動画編集ディレクターは、他の動画編集者に作業を割り振る仕事です。自分で動画編集しない分、時間に余裕が生まれます。
その分、他のスキルを磨いたり自分の仕事を進めることができるため、報酬がアップします。
Webデザイン
- メリット:手に職をつけられる
- デメリット:覚えるスキルが多い
- 月収の目安:10,000〜300,000円
- 必要なスキル:Webマーケティング
Webデザインも人気の副業の1つです。
メリットはWebデザインするスキルが高まると、本業として転職できる可能性があります。
また、手に職があるスキルなので、転職先を見つけやすいのもメリットです。
デメリットは、覚えるスキルが多いことです。Webデザインは、プログラミング能力以外にも画像編集・作成スキルや、文章作成スキルなど網羅的に学ぶ必要があります。
月収は、10,000〜300,000円となっています。Webサイトを自分でできるようになれば、月収300,000円も夢ではありません。しかし、初心者の場合、高額な案件を取るのは難しいため、コーディングや、バナー作成をしてステップアップしていきましょう。
大きく稼ぐためには、Webマーケティングのスキルが必要です。Webマーケティングは集客するためのスキルですが、お客様のサイトの売り上げが上がると自分の評価が上がります。
評価が上がると仕事がもらえるようになり、売り上げも上がるため、Webマーケティングスキルはおすすめです。
せどり
- メリット:インターネットで簡単に始められる
- デメリット:自己資金が必要
- 月収の目安:50,000円
- 必要なスキル:売れるもの見極めるスキル
通販サイトや店頭で安く手に入れた商品を高い値段で売るせどりは、副業としても人気があります。仕入れた商品はメルカリやヤフオクに出品できます。
平均月収は、50,000円です。副業だと稼働する日が休日に限定され、大きく稼げません。
インターネットを使って始められるせどりですが、安定して稼ぐためには知識や経験が必要になります。
せどりは商品を仕入れるために、自己資金が必要になります。注意点は、自己資金を全額仕入れに使わないことです。知識や経験が浅いうちは、何が売れて何が売れないかよくわからないため、在庫を抱えてしまいがちです。まずは、小さい額で仕入れし、経験を積みましょう。
【目的別】おすすめできない副業
副業はさまざまな種類があり、人によってお勧めできない副業もあります。次は、目的別にお勧めできない副業を紹介します。
リスクを回避したいなら投資はおすすめできない
少額で始められる投資は人気があります。しかし、投資には元本割れのリスクがあります。
投資で成功するには、知識や経験が必要です。リスクを回避したいなら投資は避けておいたほうがいいでしょう。
副業を長期間やりたいなら宅配デリバリーはおすすめできない
男性が多くやっている宅配デリバリーですが、副業を長期間やる方にはおすすめできません。
宅配デリバリーは体力のいる仕事で、本業を合わせると働いている時間が増え、休む時間がなくなってしまいます。また、宅配デリバリーはスキルが身につかないため、スキルを身につけたい方にもおすすめできません。
短期的には即金性があり、時給も高い宅配デリバリーですが、副業を長期間やりたいなら体力勝負の副業は避けておきましょう。
スキルアップしたいならアンケートモニターはおすすめできない
該当する項目を押すだけのアンケートはスキルを高めたい人にはおすすめできません。単純作業は、何も考えずこなせてしまうことがほとんどです。
また、アンケートモニターはアンケート一件の単価も低く、株式会社ナゴウェブが行った「ポイントサイト調査」では、月額報酬1,000〜2,499円が44%を占めました。
アンケートは数分ものが多く、たくさん答えるとあっという間に時間が経っていきます。資格取得や読書など仕事のスキルアップはアンケートモニターでは身に付きません。
副業を始めるときの注意点
副業始めるときは、いくつか注意点があります。注意点を知らないと、会社とのトラブルにもなるため、注意しましょう。
会社の就業規則に違反していないか確認する
近年、副業を解禁している企業が多くなっています。しかし、日本では副業禁止としている企業もあります。
リクルートキャリアが2021年に行った「兼業・副業に対する企業の意識調査」によると、49.5%の企業が副業禁止にしていることがわかりました。副業禁止の理由は、「社員の労働時間が増える」といった体調面や情報漏洩を心配する声もあります。
副業をやりたいなら、会社が定めている就業規則を確認しましょう。副業が許可制だったり、特に何も書いていない場合は、上司や人事に確認するのが無難です。
体調管理をする
副業をすると、本業と合わせて労働時間が増えます。働きすぎによって健康を損なう可能性は十分にあり得ます。
体調が崩れると本業を休む日が多くなったり、集中できないことが増えてしまい、ミスが増える場合があります。その後、労災に発展した場合、本業と副業どちらに責任があるか判断が難しく、会社に迷惑がかかることがあるのです。
体調を崩さないように、十分な睡眠や生活習慣を整えるように心がけましょう。
副業の所得が年に20万円以上なら確定申告をする
2022年8月時点では、副業で稼いだ所得が20万円以上なら確定申告する必要があります。所得とは、副業で稼いだお金から、必要経費を引いたものです。例えば、副業で稼いだ額が30万円でも必要経費が15万円なら所得は15万円になり、確定申告する必要はありません。
しかし、住民税は所得に関係なく支払う必要があります。もし、確定申告しないのであれば、各市町村の役所で住民税を払いましょう。
まとめ
この記事では、安全で初心者でも始めやすい副業10選を紹介しました。
副業の目的は人それぞれです。お小遣い程度の金額でもいい方や、スキルを身につけたい方もいます。
目的に応じて、自分には「スキルが不要な副業」と「スキルが必要な副業」どちらが適しているのかを考えて、これから始める副業を選びましょう。
自分はどんな目的で副業を始めるのか考えてみると、やりたい副業の方向性も決まります。
ただし、会社の就業規則、確定申告のルールは副業をやる以上、守らないといけません。
また、副業を始めると本業と合わせた労働時間が増えるので、健康管理には気をつけてください。
これからさらに、副業を認める会社が多くなってくると予想されています。この記事で紹介した、おすすめの副業や注意点を参考に、まずは、自分ができそうな副業からチャレンジしてみてください。