仕事術・スキル

言語化能力が高い人の特徴って?高めるポイントと方法を解説

言語化能力

この記事では、言語化能力が高い人の特徴・共通点をもとに、言語化能力の高め方や、言語化能力向上によって得られるメリットについて解説します。

頭の中でなんとなく考えていることや感じていることついて、相手に分かりやすく伝えるのは意外と難しいですよね。

自分の考えを上手く言語化して伝えることは、対面だけでなく、非対面のテキストコミュニケーションにおいても非常に重要です。
特に、SNSやリモートワークの普及によって、テキストでのコミュニケーションが一般化した現代においては、言語化の重要性が増しています。

言語化能力とは?

言語化能力とは、言葉にする力のことです。自分の考えや思い・感じていることを自分以外の誰かに伝える能力のことを指します。

つまり、「頭の中で考えていること」を「言葉」に変換し、文字や音声(会話)で自分以外の誰かに伝達する能力です。

言語化能力向上のメリット

ビジネスにおいては、自分以外の誰とも関わらずに仕事を完結することは基本的にありません。
仮に誰とも会話せずにできる仕事であっても、同僚や上司・後輩、クライアントや仕入先・外注先など、チャットやメールでコミュニケーションを取る必要があると思います。

したがって、どんな人でも社会で生きていく上では、「言語化すること」を避けることはできません。

ここでは、言語化能力の向上で得られる効果・メリットについて解説します。

思考を整理することができる

言語化というのは、単純に言葉として思いつくままに情報を発信すれば良いというものではありません。
なぜなら、言語化の目的は、自分以外の他人に意図した情報が正しく・分かりやすく伝わることにあるからです。

言語化する際は、頭の中に描いているものを言葉として具体化し整理しながら、相手に伝わるように取捨選択して、最終的に分かりやすい文章として構造化するといったフローを経ています。

この一連のフローの中で、自分の無意識的な考えや感情を整理する必要があり、思考を整理する力が身についていきます。

相手に自分の意見を伝えられるようになる

どんなに優れた意見やアイデアが頭の中で思い浮かんでいたとしても、それを文字や言葉としてアウトプットできないと、相手にとってあなたは「何も意見やアイデアがない人」と同じです。

また、アウトプットはできていても、言語化能力が低いと、本来意図している内容と異なる意味で相手に伝わってしまい、意見やアイデアが採用されない確率が高くなってしまいます。

日常においても、「自分の気持ちを上手く言葉にする」ことは、意外と難しいものです。
多くの場合、複数の感情や状況が複雑に絡み合っているため、第三者にも分かるように言葉として表現するためには高い言語化能力が必要です。

言語化能力を向上させることによって、相手に自分の意見・気持ちを「意図したとおりに正しく」伝えることができるようになります。

思考を客観的に捉えることができる

言語化能力を高めることによって、自分の抽象的な感情・思考を具体化(言語化して視覚化)することができるようになります。

例として、「仕事が嫌だな」と思っている時を想定してみます。

「仕事が嫌だな」という抽象的な感情を言語化するため、具体的に「なぜそう思うのか」を考える必要があります。
この「なぜ?」を何度か繰り返していくと、自分の「仕事が嫌」という思考や感情を言語化でき、客観的に自分の感情を捉えることができます。

例:「仕事が嫌だ」という感情を言語化する際の流れ

  1. 仕事が嫌だ
  2. なぜ?:上司に詰められるから
  3. なぜ?:プロジェクトが遅延しているから
  4. なぜ?:重要なタスクのうちの1つに、品質で不十分な点がある
  5. なぜ?:事前に定義していた要件と、責任者のチェック基準に認識のズレがある
  6. なぜ?:責任者に対して、定義した要件の背景を十分に説明していない

このように多くの場合、感情を「なぜ?」で紐解いて言語化していくと、根本的な原因を特定することに繋がります。

特に「嫌だ」「辛い」「悲しい」「イライラ」などネガティブな感情については、言語化によってこの感情の原因を冷静に捉えることができ、自身のメンタルケアにおいても非常に効果的です。

言語化能力の構成要素

言語化の思考フローは、以下の5つの要素から構成されています。

観察力

まず、ある事象や物事について観察する能力が必要です。

その事象や物事の、特徴や本質・違いや違和感などを捉えることが重要となります。

思考力

言語化するには、自分の頭の中にあるものを他人が理解できるように整理して、わかりやすい言葉で伝えることが必要です。
自分の頭の中が整理されていないと、自分以外の他人に伝えることはできません。

自分の考えを整理するためには、複雑な考えなどを要素分解して単純化する「ロジカルシンキング(論理的思考)」が有効です。
ロジカルシンキングを駆使することで、物事の因果関係を正確に把握し、論理構造を正しく構築することができるようになります。

客観力

思考した内容について、自分が思うままに言語化してアウトプットするだけでは不十分です。

「どのように相手に伝えると分かりやすいのか」「どういう言葉や流れで伝えると相手に正しく理解してもらえるのか」など、客観的に判断して言語化する必要があります。

言語化能力は、自分の考えや思い・感じていることを自分以外の誰かに伝える能力であるため、客観的に相手の視点から、分かりやすいか・正しく理解できるかを考慮する力が重要です。

語彙力

頭の中にある意見や感情などを上手く言葉にできない要因の一つとして、それらに合致する「言葉」が見つからないこと、つまり語彙力が低いことが挙げられます。

日本語の場合、微妙なニュアンスの違いで伝わり方が変化する場合も多いです。
自分が意図したとおりに情報を相手に伝えるためには、適切な語句を選択して言語化することが重要です。

要約力

言語化にあたり、相手に伝えたい内容を端的にまとめることが非常に重要です。

言語化能力が高くなると、自分が「伝えたいこと」を伝えるために不要な情報は排除し、必要な情報・言葉だけに集約することができるようになります。

自分の気持ちや考えを相手に伝える上で、思いのままに言語化するだけでは非常に分かりにくい内容になり、結局何が言いたいのかよく分からなくなってしまいます。

言語化能力を向上させることで、自分の思考が整理され、自分の頭の中にある考えを端的に表現できるようになります。

言語化能力を高める方法

実際に言語化能力を高めるにはどうすれば良いのか、解説していきます。

インプットを増やす

簡単に取り組める方法として効果的なのは、語彙力を向上させるために、インプット量を増やすということです。

具体的には、本を読むことや、インターネットでの情報収集を行うことが挙げられます。

特に仕事においては、業務上必要な知識、ビジネスマンとして必要な知識を持っているかどうかで、言語化のハードルは大きく上下します。
知らない言葉の内容について、相手に分かるように説明することがいかに難しいか、想像することは容易かと思います。

会社や業界など、同じコミュニティの中で広く知っておくべき知識や、一般的なビジネススキルとして必要な知識については、特にインプットしておくことが重要です。

アウトプットを習慣化する

一般的には、このアウトプットの習慣化が最もハードルが高いと思います。特に日本人は、自分の気持ちや意見を表現することが苦手とよく言われています。

「アウトプットすること」は、すなわち「言語化すること」に等しいため、この習慣があるかないかによって、経験値に大きな差が生まれます。

アウトプットを苦手にしている人が、いきなり「発言をどんどん増やしていく」というのはハードルが高いと思いますので、まずはテキストでのアウトプットを増やしていくことがおすすめです。

例えば、自分の考えやインプットしたことをSNS上で表現するのも良いですし、会社であればミーティング内では発言できなくても、チャット上で意見を述べる回数を増やしてみるなど、少しずつアウトプット機会を意識的に増やしてみてください。

インプットだけをいくら頑張ったとしても、実際にアウトプットしないと自分の知識・スキルとして定着していきません。
また、アウトプットせずにインプットだけしていても、相手からみればインプットしていないのと同じ状態なので、ぜひ積極的にアウトプットをしてみてください。

「なぜ?」を繰り返し考える癖をつける

言語化能力の高い人に共通しているのが、抽象的な感情や思考を具体化できることです。
これは、思考の整理能力が高く、思考を客観的に捉えることができるからです。

この能力を鍛えるために、なんとなく頭の中で感じたり考えたりしていることについて、「なぜ?」を自問自答し、繰り返しすことで深掘ってみてください。この思考フローが言語化のコツとも言えます。
▶方法の例はこちら

これを習慣化することで、急に意見を求められたり、いざ言語化する必要が生じた時に、自分の言語化能力が向上している実感を得られると思います。

まとめ

この記事では、言語化能力の高め方や、言語化能力を向上することによるメリットについて解説しました。

仕事においても、私生活においても、他人とコミュニケーションを取らずに生きていくことはできません。
せっかく頭の中で優れた考えや意見があったとしても、上手く言語化できないのは非常にもったいないです。これは、自分にとっても損ですし、貴重な意見や考えを得られたかもしれない相手にとっても損です。

たとえ今は言語化が苦手な人でも、インプットとアウトプットを習慣化することで、必ず言語化能力は向上できますし、苦手意識を払拭できます。

自分の感情を「なぜ?」で深掘りしたり、テキストでのアウトプットを増やすことから意識してトライしてみてください。

まずは、言語化能力向上について分かりやすく書かれている本を読んでみるのもおすすめです。

この記事を書いた人
いちさん

本業でWEBマーケしながらライティングやブログの情報を発信しています。|上場企業のWEBマーケ マネージャー(月間1000万PV超) ⇦大手デジタルマーケコンサル(約300サイト分析・50社担当) ⇦リサーチ・市場調査|現役マーケターが、稼げるブログのノウハウをシェアします!

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