多くの人が社会人として約40年を生きていく上で、どんなキャリアを歩んでいけばいいのか、悩んだり考えたりしたことがあると思います。
僕も相当な時間悩み・考えて、決断してきました。
この記事では、キャリアに対する考え方や作り方について、どう捉え・どう行動すると良いのか、お話したいと思います。
個人的な経験や見解も含め、少しでも参考になるようにお話します!
キャリアとは?
そもそも「キャリア」とは何なのか、まず認識を摺合せておきたいと思います。
一般的な「キャリア」の意味
キャリアとは、教科書的に一言でいうと「経歴」のことを指します。
一般的には仕事上の「経歴・経験・実績・職種・階級・スキル」などを総称して指していることが多いです。
僕が思う本来の「キャリア」の意味
キャリアとは、本来「生き方」を表すものだと考えています。もっと言えば、「人生」そのものとも捉えることもできます。
キャリアを「生き方」だと解釈した場合、その内訳として当然「仕事」だけでなく「プライベート」も含まれます。
たしかに、転職・面接などの場面で「キャリア」について話題に挙がった場合は、教科書的な「経歴」と捉えて考えて話すべきです。ですが、一人でキャリアについて悩んで考えるときには、広く「生き方」と捉えて考えるべきだと思います。
なぜなら、生きていく上で「仕事」と「プライベート」は表裏一体で(同一のケースもありますが)、「仕事」としてのキャリアを考えるだけでは、その人にとっての良し悪しが判断できません。
「仕事」を充実させたいと思う人でも、「とはいってもプライベート時間を多くした方が幸せ」という人もいれば、「仕事だけにのめり込むのが幸せ」という人もいますよね。
「キャリア」とは「生き方」であり、どういった「キャリア」を歩むと自分がもっとも「幸せ」なのか、これについて考えることが、キャリアについて考えるということだと思っています。
キャリアを作る上での考え方
キャリア=生き方と解釈すべきとお話しました。
では、どのような考え方でキャリア作っていけば良いのかについて、お話したいと思います。
キャリアの作り方は2パターンある
個人的には、仕事としてのキャリアは育成ゲームと同じだと思っています。
育成ゲームの中でも、
- なりたい最終形態が決まっている場合
- なりたい最終形態は決まっていないが、とにかく強くしていきたい場合
のどちらかの状況が起こり得ると思います。
それぞれのケースで、育て方は違ってきますよね。
前者の場合は効率良く最終形態になるために逆算して育成していきますし、後者の場合は今の状態からできるだけ強くしていくにはどうすればいいか考えながら育成すると思います。
なので、それぞれの人のケースに分けて考えてみます。
明確になりたい最終形態が決まっている人
最終的に「こうなりたい」と決まっている人の場合からお話します。
例えばあなたが「ITベンチャーで経営者として名を馳せたい」というゴールをすでに思い描けている場合、ゴールと現在地のギャップをどのように繋いでいくかを考えて行動していけば、着実にゴールに近づいていくはずです。
現在は「営業しかできない」という人でも、例えば以下のような道が想定できます。
- まずはその営業力を武器にして営業としての実績を積み、そのまま営業責任者としてITベンチャーに入り、経営層を目指す
- 営業から、マーケティング職/会社に転職してスキルを広げ、営業・マーケティングといったスキルを武器にITベンチャーを立ち上げる
上記は一言で簡単にまとめていますが、実際に転職や起業などを複数挟む道もありますし、選択肢は無限にあります。
明確になりたい最終形態が決まっている人の場合は、「最終形態になるためには今の自分をどう育てていくと良いか」という視点で考えてみると、凝り固まった思考から脱却して自身のキャリアについて考えることができると思います。
最終的になりたい目標が決まっていない人
現実では、具体的に「こうなりたい」とは決まっていない人の方が多いかと思います。
僕もどちらかというとこちらのタイプです。
そもそも、学生から社会人になる最初のタイミングで「この最終形態を目指すなら、この仕事に就いた方が近道だな」なんてことまで、考えていませんよね(考えて行動できている人はすごいと思います)。
多くの人が、数年働いてみて「今後のキャリアってどうしていけば良いんだろう」と悩み、考え始めると思います。
こういった人の場合、現在のキャリアをベースに、この先どういう道を歩んで行けばより強くなれるのか(=幸せになれるのか)という視点で考えてみると良いと思います。
ここからは、具体的なキャリアの作り方についてお話したいと思います。
具体的にどうキャリアを作るか
最終形態が決まっている人と、決まっていない人の2つのパターンがあるとお話しました。
それぞれ具体的に、どのようにキャリアを作っていけば良いのかについて、説明したいと思います。
最終形態が決まっている人のキャリアの作り方
キャリアとして目指すべき最終形態が決まっている人が歩むべき道は、とても単純です。
現在地と最終形態のギャップ(=道のり)を把握し、理想の歩みを設定します。
先ほどの例で「今は営業をしているが、最終的にITベンチャーで経営者として名を馳せたい」人の場合、「まずは営業力を武器にして営業としての実績を積み、そのまま営業責任者としてITベンチャーに入り、経営層を目指す」ことを理想的な歩みとして設定するとします。
この場合、道のりの経過ポイントとして以下が必要で、このポイントをクリアしていくように理想の歩みを設定します。
- 営業スキルを伸ばす
- 現職で実績を残す
- 実績を評価してもらえる人脈を作る/転職活動をする
- 経営層もしくは候補として入社する
この理想の歩みに沿っていけるように、現職での業務経験や転職など、各ターニングポイントで判断を下していけば、着実に最終形態に近づいていくはずです。
もちろん100%上手くいかないタイミングもあると思います。途中で理想とする歩みから外れても、常に理想の歩みに近づいていくように軌道修正していけば、いずれ辿り着けます。
最終形態が決まってない人のキャリアの作り方
最終形態が決まっていない人場合、現在地と最終形態のギャップ(道のり)が把握できないので、最終形態が決まっている人とは全く異なる視点でキャリアを考えていく必要があります。
「強いキャリア」作りを目指す
キャリア形成を「育成ゲーム」と例えましたが、最終形態が決まっていない人の場合は、自分のキャリアを「とにかく強くしていく」ことを目標に設定します。
この目標設定にあたり、そもそも「強いキャリア」とはどういうことか考えておく必要があります。
人材としての市場価値が高ければ高いほど、「強いキャリア」であると言えると思います。
市場価値というのはその希少性で決まるため、自分のキャリアの希少性を高くすることが、「強いキャリア」を作る方法になります。
なので、最終形態が決まっていない人はまず「人材市場の中で希少性を高める」ことを目標に設定し、キャリアを考えていくことが必要です。
人材としての「希少性」を高めるには
人材市場の中で希少性の高いキャリアを目指すには、キャリアの掛け合わせという視点で考えてみると分かりやすいです。
例えば、最終的に上図のように3つのキャリア(職種)を経験した場合、これらが重なり合う赤枠の面積は小さく、希少性が高い人材となります。
キャリア①だけでは、同じような人材が多くいる市場で戦うことになります。キャリア①と②のかけ合わせでは、キャリア①だけの時より重なり合う面積は小さくなりますが、3つ重なった時に比べ希少性は高くないことが分かります。
キャリアとして目指したい最終形態が決まってない人は、現在のキャリアにどんなキャリアを掛け合わせていけば自分の希少価値が高くなっていくのか、この視点で判断を下していけば着実に「強いキャリア」になっていくはずです。
思い通りにキャリアを作れると何が良いのか
ここまで、キャリアの作り方についてお話してきました。
では、思い通りにキャリアを作れると、どういった良いことがあるのでしょうか。
結論、キャリアを思い通りに作れると、人生の幸福度が向上します。
当然のことと思われるかもしれませんが、冒頭に「キャリア=生き方」とお話したとおり、理想的なキャリアを作ることは、理想的な生き方を作ることと同義です。
理想的な生き方というのは「自分の幸せが満たされる生き方」だと思います。
「仕事」と「プライベート」は表裏一体ですが、「キャリア」というのはこのどちらも含む「生き方」なので、自分がどういうバランスを取ると幸せなのかということを考えてキャリアを作っていってください。
今はまだ目指すべき最終形態が決まってない人でも、まずは先ほどお話した「強いキャリア」を作っていけば、「仕事」と「プライベート」のバランスを調整したくなった時に、取れる選択肢がぐっと広がります。
まとめ
この記事では、キャリアの作り方について、どう考えて行動すると良いのかについてご紹介しました。
終身雇用が当然とされていた時代には、それを無意識的に理想と定義して、何も考えなくても理想状態に向かって歩んでいくようなキャリアの作り方が一般的でした。
今は、転職や独立が一般的して、キャリア形成の自由度が高くなりました。
ですがその反面、自分が理想とすべきキャリアや、どうやってそのキャリアを作っていけば良いのか、考えるべきことが無限にあり悩む人が増えているのだと思います。
自分のキャリアを作れるのは自分だけで、他の誰でもありません。また、悩むだけでは、何も変化していないのと同じです。
ぜひ、今回お話した内容を参考にして、考えて・決断して・行動してみてください!
皆さんのキャリアが、より良いものになっていくことを願っています。